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「初心者にもできる長期投資で厳選銘柄を探そう!」第3回 1株あたり株主価値が増える株を探そう!【ROE 編】①
皆様、改めまして、こんばんは。アクションラーニングの日根野です。今回もよろしくお願いします。3回目ですね。皆さん、どうですか?1回目、2回目は楽しかったですか?アンケート結果は大変好評な感想を書いていただいて、ありがとうございます。うれしいです。
今日はROEをテーマに話をしていきたいと思います。今日も結構面白いです。「1株当たり株主価値が早く増える株を探そう」ということで、ROEをテーマに取り上げていきたいと思います。
今回のシリーズは前回のシリーズの実践編です。前回のシリーズでは理論編を紹介しました。なぜ自己資本比率とROEの高い株がよいのかというテーマでお話ししてきました。
今日はそれを具体的な銘柄に落とし込んで、より実践的、個別具体的な内容で理解を深めていただきたいなと思ってます。「個別銘柄の紹介をしてほしい」というコメントもありましたので、何社か用意してます。そちらも楽しみにしていただければと思います。
第1回目は「1株価値ってこんなふうに計算したらどうですか?」っていう話をしました。
何がポイントでしたか?1株価値といえば、1株利益×係数、簡単に言えば例えば20をかけましょうねということで紹介しました。
一番のポイントは、割安な株を買いましょうねということです。係数20ですね。係数は業種ごとにいろいろあるよという話をしました。
第2回目では、ディフェンシブ、景気循環に分けて企業を理解しましょうねという話をしました。ここでの一番のポイントはなんでしたか?
企業をこの6のカテゴリに分けて理解しましょうね、位置付けましょうねということを話しました。「ディフェンシブで成長」、ここを狙いましょうねということでしたね。私の話は長期投資ですから、長期投資の中ではそれが非常に大事だよってことですね。
皆様から前回の講義についてご質問をいただいておりますので、お読みしますね。まず、「内需株がいいのか、輸出関連株がいいのか、教えてください」。
よくいただくご質問です。新聞などでも、内需株か輸出関連株か、どちらがいいのかというテーマがよくありますよね。ではまず内需株はこのカテゴリの中でいうと、どこに位置付けられるでしょうか?
どうでしょうか。内需ということですから、日本国内の需要がメインの株ということですね。日本国内は基本的には成熟産業、衰退産業ですから、内需株というと、「成熟から衰退」この辺のイメージですよね。
では、輸出関連株はどこに当てはまるでしょうか?輸出関連株というと、イメージとしてはトヨタやファナックなどがありますね。なので、輸出関連株というと、成長なんだけれども、どちらかと言うと景気循環ですよね。そういう銘柄が多いです。
ですので、この質問に対しての私の答えは、どちらでもない、内需株も輸出関連株もどちらもいまいちというのが、私の答えです。
そうではなくて、あえて言えば外需株、外需のディフェンシブを攻めていっている会社、ここが一番だと思います。
それからもう1つ、すごく大事なことがあります。今日はROEの話をします。ありきたりですが、結論としては、ROEが高い会社がいいよねということです。
私は今日を含めて今まで3回お話をしましたけれども、私が伝えたいのは、この3つを全部満たす会社がいいんだよということです。
1回目で割安ということをお話ししましたが、割安だったらどんな株でもいいということを言っているんじゃないです。これはシリーズものですから、全部で一体と理解してください。
割安で、なおかつディフェンシブな成長市場で戦っていて、なおかつROEが高いということです。全部満たしている会社がいいということを私は言いたいんです。なので、そのように理解してください。ここまでよろしいでしょうか?
では、今日の本題に入っていきたいと思います。投資するならどちらを選びますか?
1つはカカクコムです。きっとご存じですよね。価格.comというサイトを運営したり、食べログを運営したりしている会社です。もう1つがマンダムです。ギャッツビー、「うーん、マンダム」ですね。ルシードなど、男性用化粧品で非常に首位級の会社です。
カカクコムは国内ばっかりです。マンダムは海外に結構攻めていっています。これは迷いますね。
そうですね。たぶんマンダムを選ばれた方は、先ほどの私の話をきちんと聞いてくださって、海外のディフェンシブなマーケットを攻めているということで、まさにもうピンポイントで外需株ですね。
それに比べればカカクコムは国内だけなので、ちょっと物足りない。そうです。その点はオッケーです。じゃあ、このグラフの形だけに注目して考えてみてください。
グラフの形だけ見ると、どちらのほうがいいですか?
このグラフは何かと言うと、1株価値です。それぞれの会社の毎年の1株利益に係数をかけて、適正な株価、1株価値はどれくらいかを計算したものが、このグラフです。
このグラフの形を見ると、カカクコムは1株価値がどんどん増えていっています。増えるペースが速いですね。それに比べてマンダムはちょっと1株価値が増えるペースがゆっくりですよね。
前回、前々回でお話ししたように、基本的に株価はこの1株価値に長期的に比例していく、同じように推移する性格があります。なので、1株価値がどんどん増えていけば、右肩上がりになっていけば、株価もどんどん上がっていくことが期待できるわけです。
では、ここの問題の最大のポイントをお話しします。
今日のテーマでもあるROEですけれども、カカクコムとマンダムのROEをそれぞれ見てみると、カカクコムが45.2%と異常に高いです。そして、マンダムはROEが11%です。11%でも高いですが、カカクコムは非常に高いですね。
実はROEって何だっていうことなんですけど、これは前回のシリーズでもお話ししましたが、大事なことなので確認します。
ROEというのは、1株価値が増えるスピードのことです。このグラフの角度のことです。
カカクコムはROEが高いから、1株価値が増えるこの角度が非常に急になっています。逆にマンダムはROEがカカクコムに比べると低いので、角度が緩くなっています。この角度を示しているのがROEなわけです。
なので、当然我々長期で投資する者にとっては、1株価値が速いスピードで増えていってくれたほうがうれしいですよね。なので、ROEは高いほうがよいということになるわけです。
(②へつづく)
2017.06.12
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