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「初心者にもできる株式長期投資」第6回 四半期決算を見極めるポイントとは?②

今の話を前提にいくつか場合分けをします。こちらの表をご覧ください。

 

 

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まず繰り返しになりますが、長期投資なので基本成長する銘柄に投資してます。逆に衰退していく銘柄や、もう成熟しちゃっている銘柄には投資をしていないという前提です。

 

ですので、我々はこういう成長期待のある株について、すでに持っているか、あるいは監視しています。「落ちてこい、落ちてこい。リーマンショックみたいなことが起きろ」ということで待っているわけです。どちらかです。

 

この成長期待がパターンAです。もし割高な株価であったら、持株ならホールド、監視銘柄なら監視を続けるというふうにして、いくつか場合分けして対応を変えていきます。それについて、次から具体的にグラフを交えながら説明していきましょう。

 

まず先ほどの表の一番上のパターンです。四半期決算が発表される前の期待はこのようになっています。

 

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このオレンジは利益です。青色の線グラフは、株価です。投資家は、このオレンジ色の薄いグラフのように、利益がどんどん増えていくという期待をもって投資していました。

 

さあ、四半期決算が出ました。それを見て、「やっぱり成長期待のままだった。やっぱりこの銘柄は成長しているな」というふうに期待が期待通りになったとします。この場合、もしこんな優良銘柄を持っていたら、株価が割高でも、私は売らずにホールドします。

 

成長期待がずっと維持できてるからです。監視銘柄なら、持っていないけれども、ずっとウオッチして待ちます。こんな対応ですね。特にホールドする理由としては、大抵の場合、こういう株はすでに含み益がいっぱい出ていて、今から売ると税金が多額にかかるということも背景にあります。

 

皆さんに質問です。このような銘柄で思い当たるところはありますか?決算発表で期待通りどんどんどんどん利益が増えている、でも、割高だからちょっと手が出ないな、という銘柄です。

 

そーせい、MonotaRO、アスクル、ポーラ・オルビス、、皆さんいいですね。さすがよく勉強、調査されている方がたくさんいらっしゃるとお見受けします。ニトリとか、無印とかもそうですよね。いろいろ思い当たりますね。

 

では、もう少し具体的になりますが、何をもって成長期待が維持されるのか、具体的にどんな決算だったら「期待通り成長しているな」と言えるのでしょうか。逆にどんな四半期決算だったら「あんまり期待通りじゃない」と言えるのでしょうか。

 

皆さん考えてみてください。そうですね。端的に言えば、増収増益ですよね。もう少し理解を深める為に、四半期決算を2期分並べたイメージ図を書きます。

 

第1四半期の利益は左、進行期の第1四半期の利益は右のようになりました。

 

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利益は増えていますでしょうか?減ってますでしょうか?増えていますよね。ここがポイントです。第1四半期同士を比べるわけです。

同じように第2,3、4四半期の決算を見てみましょう。

 

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増収増益ですね。いいですね。もううっとりするような、こんな会社に投資したいですね。

 

では、皆さんに質問です。先ほど私は、「第1四半期の決算は、前の第1四半期と比べてください」と申し上げました。第2も、第3も、第4も同じです。

 

なぜ1個前の四半期ではなくて、1年前の前年同期と比較するのでしょうか?

 

そうです。季節変動があるからですね。今私がイメージとしてグラフで書きましたように、第1四半期から第4四半期にかけて、徐々に季節変動をもって売り上げ、利益が増えていく業種、業態もあれば、例えば逆に「第2四半期が一番ピークだよ」とか、「第2と第4は黒字で、第1と第3は赤字だよ」など、いろんな会社があります。

 

ですので、直前の四半期と比べても、季節変動の影響があり、あまり参考にならないのです。だから、前年同期と比べて利益が増えているか、これが一番大事なわけです。

 

では、皆さん、どの利益を比較しますか?すみません、話が途中ですけれども、経常利益、当期純利益、税引前の当期純利益、税引後の当期純利益、いろいろ考え方がありますが、第1位には営業利益でしょう。

 

昔は、私どものアクションラーニングでも経常利益を重視していたのですが、国際会計基準や、アメリカの米国会計基準などを取る企業が増えてきていまして、これらは経常利益の概念がないんですよね。

 

だから、営業利益の次がもう税引前の当期純利益になってしまいますから、経常利益は使い勝手が悪くなりました。だから、やはり営業利益、本業の儲けを重視するべきでしょうね。

 

少し説明が悪かったかもしれませんが、これは3カ月単位での利益です。累計を意味してるのではありません。たまたまグラフの形上、累計のように見えるかもしれませんが、3カ月ごとです。

 

一時期、この3カ月ごとの利益も決算短信で書いている時期があったのですが、今これは出ていないですよね。だから、これは自分で計算するか、あるいはアクションラーニングにご入会いただくと、四半期の会計期間、3カ月ことの利益の推移をグラフで見れるツールを利用できます。ちょっと宣伝です。

 

それともう1つ補足しますと、増益率に変化がないかということも見ていただきたいです。皆様、ここまでよろしいでしょうか?

 

では、次のパターンです。

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同じく成長期待の株です。決算が出て、やっぱり成長期待でした。成長期待は維持されました。このパターンが一番嬉しいですね。さきほどとの違いは何か分かりますか?この同じ成長期待のままで、次も成長期待だったんだけれども、何が違いますでしょうか?

 

株価ですね。株価が割安です。株価が割安で、みんなに注目されていない株です。「割安だな。決算が来た、やっぱり成長していた」。これは非常にうれしいです。よく割安株について、「いつ株価が上がるんですか?」や、「割安株は万年割安ではないのですか?」という質問があります。

 

万年割安な株もありますが、株価が上がる割安株もあります。違いは何かといいますと、利益が増えているかどうかです。やっぱり実力をつけて成績を出す、利益を出す、これが最大のカタリストになる、株価が上がるきっかけになるわけです。

 

どんどん利益が上がっているのに株価だけがずっと停滞するということは、少し考えにくいですよね。世の中にある多くの割安株は利益が横ばい、あるいはちょっと減っていってる株です。

 

このように成長していて割安な株はちゃんと利益を出すこと、いい決算を出すことが最大のカタリストになります。(③へつづく)

2017.05.27

カテゴリ:メディア情報

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