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「初心者にもできる株式長期投資」第4回 なぜ自己資本比率とROEの高い株がよいの?④

では、もう少し深掘りしていきます。我々は財産を増やしたいです。財産が増えるスピードは、長期的に見ればROEのパーセントと一致しています。では、経営者が次に何を考えるかといいますと、やっぱりROEって高くしたいよねということです。

 

残念ながら上場企業の中で、そうは思わない経営者もたくさんいると思うんですが、ただやはり財務に強かったり、長期的な企業の成長を考えている経営者は、ROEは大事だなというふうに考えています。

 

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では、日本の平均ROEは6.5%ですが、これを例えば15%まで、5年で倍になる水準まで高めるためにはどうすればいいでしょうか?皆さん、経営者になったつもりで考えてください。いろいろあると思いますが、単純に1つは利益を増やすことです。当期純利益を増やします。もう1つは、分母の自己資本を減らすということですね。

 

例えば、ある会社があります。会社の資産が500あります。負債が150です。差引で純資産は350です。自己資本比率は何%ですか?

 

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自己資本比率は純資産÷総資産で計算できます。純資産350÷総資産の500で、70%ですね。ところが、この会社の経営者はちょっとお金を貯め込んでいました。何の事業にも使わずに定期預金や、国債にしているお金が250もありました。極端な例ですけどね。でも、そんな会社もあります。この会社の利益は15です。なので、ROEは15÷350で4.3%になります。

 

じゃあ、この会社がROEを高めるためにどうすればいいか。1つは先ほど見たように、分子の利益を増やす、当期純利益を増やすということです。そのために何をすればいいでしょうか。

 

この余裕資金250で投資をすればいいわけです。海外に展開するとか、あるいは新しい工場をつくって生産能力を増やすとか、あるいは支店を増やす、人を採るという形で、分子の当期純利益を増やすということです。

 

突然経営者が変わったりすると、こういうことって起こり得ますよね。それによって余裕資金を全部成長分野に投資して、次の年、純資産は変わらないけれども、利益が52.5まで増えましたよと。

 

これは極端な例ですけれども、これによってROEは15%まで高まりました。これが一番理想的な形です。これは投資家にとっても一番いいです、社会にとってもおそらくいいことです。新しいビジネス、新しい領域を見つけて、そこで投資をして、利益を出す。利益を出すということは、たくさんの人がその会社の商品を買ってくれているということですから、いいことです。

 

では、皆さんにちょっと角度を変えて質問です。成長分野にどーんとお金を投資して稼げる、利益を増やせる企業は、このマトリックスの中でいうとどこにいる企業でしょうか?

 

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縦軸はディフェンシブ、景気循環を示しています。横軸は、成長、成熟、衰退を示しています。そうですね、成長ですね。成熟もあると思いますけれども、成長分野でしょう。

 

あるいは、成熟分野にいるんだけれども、例えばカルビーを例に挙げると、国内ではもう成熟マーケットです。でも、いざ海外に目を向けてみれば、すごい成長マーケットがあります。なので、国内は成熟でも海外の成長マーケットにお金を振り向ける成長マーケットにいるので、このマトリックスでは「成長」ですね。

 

なので、話を戻しますと、今申し上げたように理想的な形で余っているお金を成長分野に投資して、そして1株価値を増やしていける、そんな理想的な企業は、得てして成長分野のマーケットで戦っている会社です。

 

あるいは、国内では成熟でも海外の成長分野に投資、積極展開している会社ということです。これはやっぱり一番投資したい会社、前回の講義にもつながりますね。こんな会社に投資したいです。そういうイメージをぜひ持ってください。そんな会社を我々投資家はやっぱり応援したいわけです。応援しましょうよ。そうしたら、きっと日本が元気になりますね。

 

でも、そんな会社ばかりではないです。分母のほうに目を向けましょう。

 

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左の部分の設定は同じです。余裕資金は250あるけれども、次の成長分野が見つからず、国内の成熟マーケットでシェアを維持するぐらいの会社も中にはあります。多いかもしれません。そんな会社はこの250の余裕資金を持っていても仕方がないので、これで自社株買い、配当、要は株主に還元をするわけです。

 

250のお金で純資産350の払い戻しをするわけです。そうすると、会社の資産は、お金250を全部株主に払い戻しをしますから、資産は250に減ります。それで、純資産の払い戻しをしますから、純資産は100に減ります。

 

ということで、会社の金庫で眠っていたお金を全部株主に「もういいです」と言って返すので、ビジネスの利益は変わりません。金庫のお金が減っただけで、会社の利益は変わりません。15のままです。

 

ただ、純資産がこれによって減りましたので、結果的にROEが高くなったということですね。これは残念だけれども、こういう会社もやっぱりあります。

 

では、また話を戻しましょう。そうしたら、この会社は先ほどのマトリックスの中で行くと、どこに当てはまりますか?

 

自社株買いがダメというわけではありません。今のは両極端な例です。実際には大抵の会社は中間です。ただ、分かりやすいように極端な例を出しています。

 

そうですね。「成熟」あるいは、「衰退」ですよね。成熟、または衰退の企業はもういくら投資をしても利益が増えないので、株主に配当や自社株買いで手元のお金を返して、それによってROEを高めるということです。

 

このとき、自己資本比率は最初70%でしたよね。さっきの成長投資をする場合は、自己資本比率は70%なんですけども、払い戻しをした場合は、自己資本比率は何%になりますか?

 

配当や自社株買いで払い戻しをした場合、自己資本比率は100÷250で40%です。なので、あくまで一般論ですが、成長企業は自己資本比率が高くてもいいわけです。まだまだ成長分野があるから、どんどん積極投資をしてくれたらいいと思います。

 

でも、もう成熟してしまったビジネスの会社は、どちらかというと自己資本比率は低く維持してどんどん株主に還元したらいいと思います。手元にはお金がいらないんだからということです。

 

ということで、ここまでよろしいですか?もう少し深掘りします。(⑤へつづく)

2017.05.19

カテゴリ:メディア情報

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