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M&A

 M&AとはMerger&Acquisitionの略で、会社を合併&買収する事です。

 ある会社Aが、他の会社Bを手に入れたい、と考えています。
 このとき、A社とB社が法律上ひとつの会社になるのが「合併」、A社がB社の親会社になるのが「買収」です。

 それでは
 M&Aの会社側のメリット、デメリット
 M&Aの投資家側のメリット、デメリット
とはなんでしょうか?

1.会社側のメリット
 会社がM&Aをする理由ですね。これにはいくつか挙げられます。
 A. 同業他社でシェアを奪うため
 B. ある分野でほぼトップになってしまい、他にやる事を探している
 C. M&Aによって主力事業をサポート
 D. 瀕死な企業を復活させて、そこから利益を出す

A. 同業他社でシェアを奪うため
 例えば、ある田中株式会社があったとします。この田中株式会社はビールを販売している会社なのですが、他に、鈴木株式会社が同地域で売っています。いつもいつも同じ地域で戦いを繰り広げており、なかなかシェアを奪えません。そこで田中会社は豊富な資金を使って、鈴木会社を吸収・合併する事にしました。高い買い物でしたが、おかげでその地域では田中会社が圧倒的な力を持てるようになりましたとさ。
 と、そんな感じに、同じ事業内容を持っている会社を買う事によってその商品や、地域においてものすごい力を持てるようにするために行います。これによって得られるメリットは、やはり主力商品などを更に売れるようになるという事でしょうか。

B. ある分野でほぼトップになってしまい、他にやる事を探している
 実はいるんですね、こういった企業。もう、同じ事業は低成長産業でなかなか劇的な伸びが期待できない。それに他にやる事がなくなってきてるし、他の会社はなかなか面白そうだ、という事で企業を買収するケース。こんな時は最悪です。ピーターリンチも言っているのですが、こういうケースを多角化、というのですが、これは多悪化といってもいいですね。ほとんどの場合失敗します。会社がすでに持っているノウハウなんかを使えないケースが多く、難しいです。

C. M&Aによって主力事業をサポート
 これはまったくの同業他社ではないのですが、同じようなフィールドを持っている会社を買収する事によって、行います。自動車業界なんかがそうなのですが、車を製造する事以外にも、実際にその部品を作っているメーカーなんかを買収してしまって、利便性を高めます。他にも自動車業界が、車のレンタカー会社なんかを買収して、全て自社の車を卸すなんていう、のもあります。こういった事業に関連性のあるものはB.に比べて比較的成功する確率が高いです。しかし、会社の風土といったものも関係してくるので一概にはいえません。

D. 瀕死の企業を復活させて、そこから利益を出す
 産業再生機構なんかにお世話になりそうな会社を自分達の会社の一部とし、会社の経営陣を送り込み、再生させ素晴らしい会社に戻した後に、それを売却などして利益を出すために行う手法です。


2.会社側のデメリット
 失敗するリスクを負う(失敗するかもしれない)ことです。失敗することで、無駄なコストを負担してしまいます。ケースバイケースですが、M&Aの失敗によって多額の特別損失を計上してしまうケースもあります。
失敗には様々な原因があるのですが、会社の風土があわなかった時、まったく違う経営判断が必要で、既存の持っているものが生かされず、採算があわなくなった時、などなど。ようするに吸収・合併した際の目的が達成されなかった時はデメリットですね。

3.投資家にとってのメリット
 投資家にとってのメリットは、会社の目的が達成された時です。会社の目論見があたれば、増収、増益でしょうからもう投資家としては言う事ないでしょう。しかし、過去の統計を見ると、失敗したケースが50%以上と、多いです。そこで、投資家として買収先の会社のチェック、買収される側の会社のチェックは欠かせません。

 買収先としての会社のチェックした方がいい事。
 買収先は会社の主要事業と関連するものか? 関連したものである方が相乗効果を狙えるためよい。以下のグラフを参考にしてください。
複雑
自動車産業とか

IT産業とか
シンプル
ファーストフードとか

衣類販売店
安定 激動

A−は縦の動きをする吸収合併は好ましい。縦の動きの吸収合併というのは、例えば自動車産業であるならば部品などを作る製造会社を吸収合併するという事。製造過程においての上流、下流と呼ばれるような会社の合併ならば望ましい、という事ですね。

B―IT産業とかは事業自体がとても複雑。産業事態が複雑で、またものすごく変化するので買収したとしても、そこから実際に利益を得られる前に終わってしまう可能性がある。買収先は本当に良いものか、吟味すべき。とくに判断を行うのに色々と専門的知識が必要な事もあるため、よくよく吟味すべき。

C−シンプルで安定している産業は同業他社を買収した際に比較的、シェアを奪うなどの効果を発揮できる。

D−シンプルな業界なんだが、動きが激しい衣料業界などは買収した際にも色々と考える事がある。同業他社でありながら買収して、一時的に売上とかが伸びるかもしれないが、売れなくなった時の負担が大きい。


買収の目的は2種類
集中(Concentration)
多様化(Diversification)

 先ほど説明した、縦の動きをする上流・下流といった流れがある買収は、「集中」に入る。もう一つは横の動きをする、現在の事業とは関連をしない会社を買収する「多様化」。

 一般的に「集中」のための買収は効果があると言われている。本来の事業というのは会社が強みを持っている分野である事が多いため、会社がそこに集中するために行う買収というのは本来の力を更に強くする、という効果があるため、一般的に有効であると言われている。しかし、前述のIT産業などに代表されるように、常に何かが変化しているような業界では「集中」もあまり効果的ではない。というのも、集中を選択するという事は、身動きが簡単にできなくなる、足かせをつけるようなものでもあるからだ。集中というのは確かに業務を上流から下流への流れを作る事になるのだが、同時に、その流れを全て管理する事になり、流れのトレンドが変わった時に対応するのが難しくなる。例えば、「絶好調」というブランドの服が売れている、という事で製造ラインを増やして対応したが、製造ラインをつくり終わった時には、「絶好調」ではなく、「絶不調」という服がはやり出してしまって大損害を出してしまった、みたいな事である。しかし、「集中」という選択肢をとる事により、製品を始めから終わりまで管理するので、品質を高める、納期に間に合わせるなどといった質を高める事が可能なため、あまり変動が激しくない業界においては友好的であると一般的に言われている。

 一方、「多様化」は、まったく関係ない事業を買収する際に言われる。よく多悪化と揶揄されるように、あまり効能は期待されない。例えば、トヨタが、せんべいの会社を買ったとしてもあまり、トヨタが本来持っている力というのは相乗効果として期待できない。そうした買収はあまり投資家にとって利益をもたらせない。しかし、例えばトヨタが、金融会社を買い取り、そこの会社を通して、トヨタ車を購入する人のためのリースを行う、などといった、一見まったく関係ない会社を買収しながら、トヨタの最終的な製品である車に付加価値を与える買収は評価できる。

 といっても買収というのは水もの。どこにどう流れるか分かったものではない。最終的には色々な考察から得られた自分の判断によるもの。判断をなるべく正確に下せるようにたくさん情報を知り分析するのが大切なのは言うまでもないだろう。


買収される側としての会社のチェック

 買収される側は美味しい事があります。例えば、TOB(Take Over Bid)という公開株式買い付けという買収の手法があるのですが、これが行われると、買収される側の株価はTOBの価格まで追いつき(大抵の場合、この価格は今までの価格よりも数%高い)追い越される事が常々です。また、買収された際には、簿価で記されていた土地や建物の価値が、時価で見直されるために、合併した際には買収した会社のバランスシートが見直されます。

4.投資家にとってのデメリット
 投資家にとってのデメリットも買収される側と、買収した側の2つの観点から見れます

 買収した側の投資家にとってのデメリット
上記で書いたように、買収とは買収される側にとってのリスクが投資家の観点からみるとあります。基本的に会社にとってのデメリットと一緒なんですが、投資家独特のデメリットもあります。買収の際に、新株式を発行する場合、株式が希薄化してしまうことです。

 買収された側の投資家にとってのデメリット
 新たに交付される新会社の株式の価値によっては、損してしまう場合があります。

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